社会活動や支援活動

 LGBTについて行われている社会活動のひとつで有名なのはプライドパレードです。こちらのイベントは欧米諸国をはじめ世界の主要都市にて開催されています。1969年6月28日にニューヨークで起こった「ストーンウォール事件」がこのパレードが開催される発端となりました。当時、ゲイバーで頻繁に行われる警官の立ち入り捜査に関して、ゲイの人権を解放する為に立ち上がり抵抗をした事件でした。

 ゲイ・アイコンで自身もバイセクシュアルであった女優のジュディ・ガーランドの急逝を悼み、沈鬱な雰囲気で包まれていたゲイバーで警官が強引な調査をした事が事件の要因となりました。その翌年に行われたデモ行進が、現在日本や世界各地で行われるプライドパレードへと繋がっていきました。セクシュアル・マイノリティの人達が大勢で街を練り歩き人権を訴えています。

 オランダのアムステルダムでは運河パレードが航行し、船は豪奢に飾られます。一見すると鮮やかでただのお祭りのようにも見えますが、普段はマイノリティな区分分けをされている人達が起こす人権運動としてのパレードです。

 日本の東京で行われる東京レインボープライドでは、2017年5月に行われたパレードで5000人もの人々がパレードに参加し、行進しています。2012年のパレード参加人数は1500人で、年々パレードに参加する人達の人数が増えてきています。2018年のパレードでは7000人と、6年前に比べると4倍以上の人数が参加していることになります。それだけ多くの人達が過去に比べlgbtの社会活動に積極的に参加するようになったと言えます。

LGBTの存在の認識について

 LGBTについて、パレードが行われていることは知っていても、身の回りにいますかと聞かれたら多くの人はどう答えるでしょうか。LGBTであることを実際に職場で学校で容易にカミングアウトできる社会であれば問題はありません。職場や学校など固定された人間関係を築かなければならない場所で自分がLGBTであることを打ち明けるのは、現在の日本ではまだ難しいです。学生であるならば、大学などでLGBTに関する運動を行うサークルなどがあればそこに参加していくことはできます。ですが自分のことを全く知らない一からの人間関係を構築する職場でカミングアウトすることは困難です。日本にはまだ根強い差別感覚が残っており、それにより苦しんでいる人達がいることは忘れてはならない事実です。