今回は日本のLGBTQ事情について解説していきます。日本はLGBTQへ理解や取り組みが遅れていると言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。

日本のLGBTQ事情について、少しでも気になっている人はぜひ参考にしてください。

日本と海外における同性婚事情について

日本と海外の大きな違いとして、同性婚事情が挙げられます。アメリカ・イギリス・カナダなど多くの国が同性婚を認めているにもかかわらず、同じく先進国である日本では今でも同性婚が認められていません。

そのため多くの同性カップルが結婚を認められず、困っている状況です。なぜ同性婚が認められないのか?

それは日本の法律において、結婚は男女2人で行うものと定められているからです。

1度決まった法律を変えるのはかなり困難。前提が覆ることで、さまざまな手続きが煩雑になる可能性があります。また国民による反対も大きく関係していると言えるでしょう。

日本人は保守的な人が多く、1度決まったことを覆すこと自体に抵抗感を抱く人が中にはいます。また少子化への懸念や税金対策として結婚制度を利用される可能性があることも、同性婚が許されない理由といえるでしょう。

海外のように柔軟な対応ができれば、日本でも同性婚が許される日が訪れるかもしれません。

パートナーシップ制度について

日本にはパートナーシップ制度と呼ばれる、自治体独自の制度が存在します。パートナーシップ制度に対応する自治体に証明書を発行してもらうことで、さまざまなサービスが受けられるようになるのです。

しかし日本におけるパートナーシップ制度には、いくつかの問題点があります。まずパートナーシップ制度に対応する自治体がまだまだ少ないこと。そのためパートナーシップ制度に対応してもらうため、引っ越しが必要となるケースがあります。

また海外のパートナーシップ制度に比べ柔軟性がなく、できることが少ない点も残念なポイントといえるでしょう。

そのため日本国内では「証明書を発行してもらっても意味がない」「ただの紙切れ」と言う声が一部で挙がっています。

LGBTQに関する教育があまりされていない

先進国の一部では、学校でのLGBTQ教育が積極的に行われています。一方で日本はというと・・・あまり積極的ではありません。そのため各家庭での教育や、各地域の活動に任せている状況です。

そのためLGBTQの人たちに対する理解が進まず、未だ差別は無くなりません。日本が変わっていくことを願うばかりです。

ジェンダーレストイレ設置の遅れ・廃止

次に問題になっているのが、ジェンダーレストイレ設置の遅れです。まだまだ珍しい存在であるジェンダーレストイレ。地方ではほとんど見かけません。

あるにはあるのですが、公共施設などの特別な場所に限られている状況です。ちょっと出かけた際にジェンダーレストイレを見つけるのは、かなり困難なことといえるでしょう。

また日本の新宿では設置されたジェンダーレストイレが、廃止されるという事態が発生。安心してトイレを利用できないといった、抗議が殺到したためだとされています。

日本におけるジェンダーレストイレの普及は、これから進展していくのでしょうか。何とか改善策が見つかることを祈るばかりです。

少しずつ改善されていることもある

LGBTQへの対応が遅れているとされている日本。それでも少しずつ改善されていることもあるのです。改善点として、LGBTQフレンドリーの企業が増えたことが挙げられます。

LGBTQフレンドリーの企業が増えることによって、LGBTQの人が利用しやすいサービスが提供されるといったメリットが発生。

企業にとっても優秀な社員が集まるため、双方にとってのメリットが生まれます。また自治体によるLGBTQへ理解を深めるイベントが積極的に行われているため、当事者と地元民をつなぐきっかけづくりとなっているのです。

海外に比べればまだまだの部分がありますが、確実に変わってきているといえるでしょう。

日本においてまずやる必要があること

日本においてLGBTQ事情を改善しようと考えるなら、まず同性婚を許可するのが最も優先度が高い方法と言えます。同性婚が許可されることによって、学校や各企業の取り組み方が変わる可能性が考えられるからです。

まず同性婚が当たり前になることによって、LGBTQに関する学校教育制度が変わります。特別枠として、LGBTQに関する授業の時間が確保されるかもしれません。

また企業がLGBTQ向けの製品の開発を積極的に行ったり、当事者にとって今よりも働きやすい環境が用意されたりする場合が考えられます。

日本ならではの事情に配慮することも大切

日本においてLGBTQ事情が改善されないのには、日本ならではの事情が関係しています。一部の国民による法律を大切にする考え方や、将来への不安などさまざまな事情が絡み合っているのです。

そのため海外ではこうだからと、全てにおいて海外に合わせることができない事情があります。無理に海外に合わせることになれば、国としてのバランスを崩すことになるかもしれません。

 

そのため何もかも海外のやり方を真似るのではなく、日本ならでの方法でLGBTQ事情を改善していくことも大切になってくるでしょう。