現代を生きる同性カップルたちは、どんな将来への不安・希望を感じているのでしょうか。デリケートな話はなかなか聞けないもの。周りと比べて私たちってどうなの?ちょっと気になるところです。
そこで今回は、多くの同性カップルが感じている将来への不安や希望について触れていきます。ぜひ参考にしてください。
どうしても頭から離れない将来への不安
老後の生活
同性カップルにとって、最も大きな不安となるのが老後の生活です。年齢を重ねることによって互いの経済状況や体質、人間関係は変わってきます。
そんな中で、今と変わらないような生活を送れるのか?といった、現実的な不安を抱える人たちが少なくありません。また同性愛者や同性カップルに関する法律が変わった場合、自分たちだけで対応できるのか?
など、不安が尽きないのです。未来を見る能力でもあれば違うのでしょうが・・・ほとんどのカップルは老後の生活に対して、強い不安を感じていると考えて良いでしょう。
相手家族との関係
相手家族との将来的な関係性についても気になるところです。人は誰もが年月の経過によって、状況や考え方が変わっていくもの。
今は良い関係を築けていても、将来にわたってずっと仲良くいられるとは限りません。もし関係が険悪になった場合、どうしたら良いのか?
今は相手が生きているので間に入ってくれていますが、相手が自分より先に亡くなった場合は助けを得るのが難しくなります。もし相手の死後、相手家族との関係が悪くなってしまったときには・・・
相手家族との交流を断ち切る覚悟が求められるかもしれません。
互いの関係が破綻する可能性
将来的に、互いの関係自体が破綻する可能性も考えられるでしょう。日本では同性婚が認められていないため、互いに対する法的な義務・権利が認められにくい面が見られます。
事実婚として認められる場合もありますが、やはり結婚に比べ多くの点において違いがあるのです。そんな中で、互いへの気持ちを保っていられるかと考えると・・・
かなり難しいのが現実です。男女のカップルは結婚の選択ができ、互いに対する多くの義務・権利が認められます。そのためたとえ互いの関係が悪くなる瞬間が訪れたとしても結婚が抑止力として働き、思いとどまれます。
しかし同性カップルの場合はたとえ事実婚が認められたとしても、それほどの抑止力は期待できません。そのため互いの関係が全て、嫌になったらすぐに別れてしまう同性カップルも少なくないのです。
年月が経過しても、今と変わらず互いを思っていられるでしょうか。
自分または相手が亡くなった後の遺産問題
自分または相手が亡くなった場合の遺産問題についても、不安を感じる点です。同性カップルは結婚が認められていない性質上、互いの遺産を相続する権利がありません。
通常であれば親や兄弟など、親族が遺産を受け取る形となります。そのため親族関係が険悪だった場合、互いにとって納得いかない事態が発生する可能性が考えられるのです。
遺言書を残す・生前贈与するといった選択もありますが、親族の考え方によってそれはそれでトラブルの種になるかもしれません。
同性カップルだと、遺産問題がより深刻になりやすい特徴が見られます。不安を少しでも無くしたいと考えるなら、遺産に関して互いの親族とよく話し合う機会を設けると良いでしょう。
希望に感じていること
同性愛者に対する差別や偏見が少なくなってきた
近年では、特に若者の間で同性愛者に対する差別や偏見の目を持つ人が少なくなっている傾向が見られます。そのため将来的に、同性愛者に対する見方が大きく改善されるかもしれません。
新しい価値観を持つ人が増えることで、同性カップルたちは今よりずっと生きやすくなっていくことでしょう。近い将来訪れるだろうそんな変化を考えると、これからを迎えるのが楽しくなってきますね。
LGBTフレンドリーを掲げる企業の増加
近年ではLGBTフレンドリーを掲げる企業が増え、同性愛者にとって生きやすい社会へと変わってきています。もちろん同性愛者に対する差別や偏見の目が完全になくなるわけではありませんが、大きな変化があるのは事実です。
たとえば就職の際にはLGBTフレンドリーを掲げる企業に絞って、就職活動をする選択が生まれます。結婚式をしたいと感じた際は、LGBT対応に慣れた結婚式場にする選択ができるでしょう。
同性愛者だから同性カップルだから〇〇ができない・・・そんな今までの常識は、確実に変わりつつあります。さまざまな不安はありますが、ちょっとの希望があるだけでも気持ちが楽になりますね。
不安をため込まず気持ちを切り替えることが大切!
将来を考えると大きな不安を感じ、身動きができなくなることもあるでしょう。そんな状況が続けば、将来に対する不安がますます大きくなっていきます。
解決策は不安なことばかり考えず、ある程度は気持ちを切り替えていくこと。将来の状況は良くも悪くも変わっていきます。今から考えても、どうしようもないことがあるのです。
今できることを決めしっかり実行できたなら、そこで悩むのはいったん終了。2人の関係をこれまでよりも良いものにしていくことに集中してみては。
特に同性カップルは互いが全て。将来の不安を乗り越えていくにも、互いの絆の強さが重要となります。ある程度は気楽な気持ちでいるのが、2人にとって良い結果をもたらしてくれますよ。