近年、SOGIハラ(SOGIハラスメント)が問題になっているのを知っていますか。加害者・被害者どちらにとってのリスクともなるSOGIハラ。よく知らない人も多いのではないでしょうか。

国籍・性別・年齢を問わず関係してくるSOGI。知ることでハラスメントの加害者・被害者になる可能性を防げます。少しでも気になった人は、ぜひ最後までご覧ください。

 

そもそもSOGI(ソジ)とは?

SOGIとは、性的思考および性自認を指す言葉です。性的思考とはつまり誰を好きになるのか・誰に対して性的な魅力を感じるのかといった意味合いを指します。

次に性自認とは、自身自身の性をどのように感じているかを指します。つまり肉体としての性がどうであったとしても、本人が男性と思っているなら男性・本人が女性と思っているなら女性となるのです。

LGBTQと同じような意味と思われることが多いのですが、微妙な違いがあります。LGBTQは、言葉が持つ意味合いがある程度は明確化されているのが特徴です。対しSOGIはより多様性に富んだ言葉となります。

人の性に対する考え方や価値観は多様なため、この人は〇〇といった組み分けはかなり難しいといえるでしょう。そのため場面によっては、LGBTQという言葉を使うのが難しいことがあります。

SOGIは誰に対しても使いやすい言葉のため、どんな場面であっても合います。相手の性的思考や性自認がはっきりしないときや分かりにくいときには、SOGIを活用しましょう。

SOGIハラに注意!自分が加害者・被害者になる可能性も

SOGIハラ(SOGIハラスメント)とは、性的思考および性自認に対するハラスメントを指します。人の性的思考・性自認は幅広く存在するため、多くに人にとって非常に複雑です。

そのため本人に全く悪意が無くても、知らず識らずのうちにSOGIハラを行ってしまうケースが少なくありません。またSOGIハラを行っている人が、SOGIハラを受ける側になる場合も存在します。

SOGIハラの具体的な内容として、たとえば・・・

同性愛者の人に対して

「人は異性を好きになるのが当たり前、同性を好きになるのは自然に反している」

トランスジェンダーの人に対して

「肉体は男性なのだから、自分が女性と思っているのはおかしい」

といった相手の性的思考や性自認を否定したり、決めつけたりするような言動はSOGIハラとなります。基本的に相手がSOGIハラを受けたと感じたらSOGIハラとなるため、人に対する言動には注意が必要です。

SOGIはとても複雑!どう考えたら良い?

SOGIつまり性的思考や性自認は幅広く存在するため、とても複雑で分かりにくいと考える人が少なくありません。その結果、SOGIハラの加害者・被害者が出てくるのでしょう。

基本的として相手の性的思考や性自認を否定しないこと。これによって、SOGIハラの加害者となる道を回避できます。

またもし自分がSOGIハラを受けたと感じるのなら、相手への説明によって第2の被害を防ぐことへとつながります。SOGIハラに限らず多くのハラスメントは、互いの価値観に対する理解不足で発生するケースがほとんどです。

SOGIハラが発生しない環境を整えていくには、話し合いによって互いに対する理解を深めていくことが大切になるでしょう。

SOGIに対する理解を深めるにはどうしたら良い?

SOGIに対する理解を深めるには、新しい価値観を受け入れるのはもちろんさまざまな人達との交流の機会を作ることが大切です。

社会は長きにわたって、男性・女性2つの性しか存在しないことを前提とした営みを続けてきました。性的思考についても同様で、誰もが同じような価値観を持っていると考えられてきたのです。

そのため今になっていきなり考え方や価値観を変えていくのは、多くの人にとって難しいといえるでしょう。そのために必要なのは、多彩な感覚を持った人達と交流することです。

LGBTQだけではなく、それ以外の人たちとも交流の機会を作ることで広い視野が広がります。とはいっても人の時間は限られているもの。多くの人に会い交流を重ねていくのは、簡単なことではありません。

そんなときに便利なのがSNSです。SNSをうまく活用することで手軽にさまざまな人と出会え、また新たな知識が手に入ります。

LGBTQの当事者やそれ以外、関係者でなくとも参加できるグループはたくさんあります。もし「自分がSOGIハラの加害者になるかもしれない」

「知らずに被害者になるかもしれない」

そんな不安を少しでも感じているなら、さまざまな性的思考・性自認を持った人たちとの交流をご検討ください。きっと新しい世界が見えてくるはずです。

SOGIの知識を身につけておくと社会生活に役立ちます

SOGIに関する知識を持つことは、社会生活を営む上でとても役立ちます。自分がSOGIハラの加害者となってしまった場合、友達を失ったり仕事がしづらくなったりするかもしれません。

もしそんなことになれば、自分にとって大きな損失です。また実質的な損だけではなく、心の豊かさも失っていくでしょう。

自分が被害者になってしまった場合でも、相手にやめて欲しいと言えなかったりストレスの原因になったりします。どちらの立場になったとしても、良いことはありません。

ある程度の知識を持っていることで、SOGIハラを自然と防げるようになります。この世の中には、どのような性的思考・性自認があるのか?

また自分はどのような感覚を持った人間なのか?ぜひ考える機会を作ってみてください。