偏見がなくなってきている現状と日本の制度
男性は女性を愛し、女性は男性を愛するというのが愛の形として当たり前だと思われてきました。だからこそLGBTの人のように少数派の性質を持っていると偏見の目で見る人が多く、LGBT当事者は肩身が狭い思いをしていました。しかし、そんな考え方にも変化が見られるようになってきたのです。
日本の渋谷区などでは2015年に「パートナーシップ証明」が発行され、同性カップルに対して結婚に準じる関係が認められるようになりました。また2016年にはLGBT問題に悩む生徒たちのために、職員向けの手引きが発行されたり、2017年にはいじめ防止基本方針の改訂が行われ、LGBTの生徒たちを保護しようということが初めて項目に盛り込まれました。こうして偏見を持たれがちだったLGBTの人々に対し、理解を示す動きが増えてきたのは事実です。
また芸能人の中でもLGBTだと公表している人もたくさんいます。彼らのカミングアウトによって勇気をもらったというLGBTの人も多く、偏見による壁が薄れてきているのが現状です。
愛の形は人それぞれ!それを認める国も増えている
LGBTだとカミングアウトする人も多くなり、様々な制度が加わって偏見が減ってきているのは事実です。しかし未だに不安を感じ、カミングアウトができずに悩んでいる人もたくさんいます。そんなLGBTに悩む人々への理解を深めている国が年々増えてきています。
例えば結婚制度を設けるということです。愛の形は人それぞれ違い、異性だけではなく同性を愛する人もたくさんいます。だからこそ生涯のパートナーを決める結婚においても、同性婚を認める国が増えてきたのです。もちろん国によっては法的に認められないというところも多いのですが、年々制度が整ってきている現状なので、これからももっとLGBTに対する理解を示す国が増えてくるでしょう。
またLGBTに対して問題を抱えているのは恋愛に対することだけではありません。就職や転職など、働くことに対しても弊害が生じていることがあるのです。差別的な言動があったり、LGBTだからという理由で採用されなかったりすることもあり、悩んでる人がたくさんいます。これは偏見だけではなく、企業内の更衣室やトイレなど、性別によって分けなければならないものを、LGBTの人にどう対応させていけば良いのかが分からないからという理由もあるからです。この問題を受け、日本はもちろんのこと、海外でも企業の受け入れ体制を整えるよう動きが強まっています。