LGBTカップルとして付き合っていく中で、向き合う必要が出てくるのがカミングアウトの問題です。互いの生活を良い方向に変えたい・わだかまりを解決したい。
さまざまな理由から、カミングアウトを考えるLGBTカップルが少なくありません。カミングアウトを後悔しないためには、2人による話し合いが不可欠です。
カミングアウトを検討しているLGBTカップルにとって、役立つ情報を紹介していきます。
LGBTカップルのカミングアウト問題
LGBTカップルにとってのカミングアウトとは、自分たちがLGBTであること、カップルであることを周囲に明かすことを指します。
LGBTに対する周囲の理解を求めるのが難しい現代。LGBTであることが周りに知られてしまえば、何らかのトラブルの原因になるかもしれません。
そのためLGBTであること、カップルであることを気軽にカミングアウトできない状況にあります。2人が同じ考えであるのなら、それでも大きな問題になるのは避けられます。
ただたとえば1人がLGBTであることをカミングアウトしたい・1人がカミングアウトしたくない。
このような状況にあった場合、後に大きなトラブルに発展する可能性が考えられます。そのためLGBTカップルであることをカミングアウトする前に、2人で話し合っておく必要があるのです。
カミングアウトする前に話し合うべき3つのこと
LGBTカップルによるカミングアウトは、さまざまなトラブルのきっかけになることがあります。カミングアウトした後にどんなトラブルが起こったとしても、後になってからカミングアウトしたことを取り消すことはできません。
勢いでカミングアウトするのは非常に危険です。LGBTカップルの不仲の原因にもなるため、2人で慎重に話し合うことが大切です。
カミングアウトするリスクについて
LGBTカップルであることをカミングアウトした場合のリスクについては、特に時間をかけて話し合っていきましょう。LGBTカップルであることをカミングアウトした場合、主に以下のリスクが発生することが考えられます。
- 職場の上司や同僚からの見る目が変わる
- 仕事の取引先から担当者を変えて欲しいと言われる可能性
- 今後のキャリアにかかわる
- 家族や親戚・友人が離れていく
- 知られたくない相手にまで、LGBTカップルであることが知られてしまう
そのほかにもさまざまなリスクがあります。
LGBTカップルであることをカミングアウトするということは、2人それぞれにリスクが発生するということ。後悔の無い選択をするために、よく話し合ってみてください。
誰にカミングアウトするのかについて
LGBTカップルであることを誰にカミングアウトするのかについても、慎重に話し合う必要があります。たとえば家族のみ、近しい友人のみなどカミングアウトをする相手について早めに決めておきましょう。
よくあるのがLGBTカップルであることをカミングアウトした誰かによって、話を広められるというトラブルです。1人が知っていれば、10人が知っている。そんなことが起こってしまう可能性があります。
そのためLGBTカップルであることをカミングアウトする際は、口が堅い・約束を守れるなど、条件に合った人を選ぶことが大切です。
もちろん2人が誰に知られても問題ないといったスタンスなら、気にする必要はありません。ただ限られた人にだけ知っていて欲しいといった考えなら、カミングアウトする相手は慎重に選ぶことをおすすめします。
トラブルが起こった際の対応について
LGBTカップルであることをカミングアウトした際に、何らかのトラブルが起こった場合どう対応していくのか?
考えていくことはとても重要です。
2人の状況によっては、職場にいづらくなったり住む場所を変えたくなったりすることがあるかもしれません。トラブルが起こった際に心身にかかるストレスは、計り知れないものがあるからです。
そのためトラブルが起こった際の状況を想定して、備えておく必要があります。
たとえばLGBTであることをカミングアウトしたことで職場にいづらくなった場合、現実に立ち向かうのか?それとも時間をかけることなく、すぐに転職するのか?
さまざまな選択が求められます。特に仕事の不安は現実の生活に直結するため、職場でトラブルが発生した際のシミュレーションを早めにしておきましょう。
【まとめ】LGBTカップルのカミングアウトには覚悟が求められる
カミングアウトには、さまざまなメリット・デメリットが伴います。LGBTカップルであることをカミングアウトすれば、心の重みから解放されずっと楽になるかもしれません。
周囲に受け入れられ、生活がしやすくなる可能性もあります。一方で2人に対する周囲の見る目が変わったり、生活の環境が変わったりしてしまう恐れも・・・
大切なのはカミングアウトをする覚悟について、しっかりと2人で話し合うことです。カミングアウトによってどんな結果が待っていたとしても、誰も責任を取ることはできません。
どんな結果になったとしても、自分たちで背負っていく。LGBTカップルのカミングアウトには、そんな覚悟が求められます。