セクマイ:セクシャルマイノリティとは?

 道を歩いていると、虹色の旗を掲げている飲み屋さんを見かけることはありませんか?この旗は、セクシャルマイノリティの方のシンボルとして認知されています。セクシャルマイノリティを略してセクマイです。

 セクシャルマイノリティとは、日本語に訳すと性的志向少数派のことであり、レズビアン・ゲイ・バイ・トランスジェンダーを指すことが多いです。英語では、頭文字を取ってLGBTと表記されます。性的志向少数派という名でありながらも、10人いれば1人は当てはまると言われており、気づかないだけで周囲の多くの人がセクシャルマイノリティであったというケースもあります。

 セクシャルマイノリティについて不用意な発言をしてしまうと、それらの方が傷つくだけでなく、セクシャルマイノリティへの無理解を知らしめているので、人的評価の低下も招く可能性があります。

レズビアン・ゲイ・バイ・トランスジェンダーの意味とは?

 レズビアン・ゲイ・バイ・トランスジェンダーの意味や違いをご存知でしょうか?レズビアンは女性の性的志向が女性に向いている方のことであり、ゲイは男性の性的志向が男性に向いている方のことを言います。バイは、男女とも両方を愛することができる人のことです。これらの方々は、心と体の性は一致しています。それに対し、心と体の性が一致していない方のことをトランスジェンダーといいます。具体的には、男性の身体を持って生まれてきたけれど心は女性の方と、女性の身体を持って生まれてきたけれど心は男性の方の2パターンあります。トランスジェンダーの方は、外科的手術やホルモン療法で心と身体の性を一致させることが多いです。また、トランスジェンダーの方の性的志向も様々であり、男性の身体で女性の心を持っているけれども性的志向は女性に向いているなど、人それぞれによって異なり、ひとくくりにはできません。

 日本では、まだまだ自分の性的志向をオープンにすることが難しいと考えられています。その原因の一つには、「普通」でないことへの抵抗感があげられます。しかし、男女が自身の反対の性を好むということや、心と身体の性が一致しているということが「普通」という考え方が、もうすでに今の社会では当たり前ではなくなってきています。セクシャルマイノリティの方を理解し、差別意識のない社会を作り出すことが、より多くの人が快適に過ごすことができる社会づくりへの一つの方法ではないでしょうか。

 もしご自身の周りの方でセクシャルマイノリティについて悩んでいる方がいたら、特別なことではなく、一つのアイデンティティの形なんだと否定せずに話を聞いてあげてみてはいかがでしょうか。