LGBTの人は初めて好きな人ができた瞬間に、さまざまなことを思います。ポジティブな気持ちを抱く人がいれば、ネガティブな気持ちを抱く人も。捉え方は人それぞれに異なります。

LGBTの人が持つさまざまな感情について、詳しく知っていきましょう。

何かの間違いかと思った

好きな人ができたときに、これは何かの間違いではないか?気の迷いでは無いか?

そんな気持ちを抱えるLGBTが少なくありません。男性は女性を好きになるもの、女性は男性を好きになるもの。一般社会では異性愛が常識とされることが多いため、自分の気持ちを受け入れられない人も多いようです。

自分は異性を好きになるのだと考えてきた人にとって、同性を好きになることはなかなか受け入れがたいことなのでしょう。自分を異性愛者と考え生きてきた人の場合、自分の気持ちを素直に受け入れるのには相当の時間がかかります。

やっぱりそうだったのか!と納得

自分はほかとは違う・異性よりも同性に魅力を感じる。

そんな経験をしてきた人は、自分の気持ちを受け入れるのが早い傾向があります。これまで同性が気になることはあっても、好きとまでは言えなかった・・・

はっきり好きだと感じる相手が現れたことで、自分がLGBTであるという現実を受け入れていくのです。

悩みからの解放

自分はどうして異性に興味が無いのか?同性の素敵な人を見るとドキドキするのか?

そんな悩みを抱えてきた人にとって、好きな人ができるということは悩みからの解放の瞬間です。

自分がどんな人間なのか分からずあやふやな状態と言うのは、人を大いに悩ませます。はっきり「あなたはLGBTだ」と言ってくれる人に出会えることはめったにありません。

そのため好きな人ができたことで自分自身のことが分かり、悩みから解放される人が少なくないのです。

自分の将来に不安を感じた

まだまだLGBTに寛容とは言えない現代の社会。好きな人ができた瞬間に、自分の将来に対して不安を抱える人もいます。

差別的な扱いを受けないか?好きな仕事に就けるのか?家族にどうやって説明する?

など、将来に対するさまざまな不安に襲われてしまうのです。

誰かに伝えるべきか?隠したほうが良いのか?

好きな人ができて自分がLGBTだと分かった瞬間に、その事実を誰かに伝えるべきなのか?隠しておくべきなのか?そんな気持ちを感じる人もいます。

LGBTであることを周囲に伝えれば、今までとは違った人生になる可能性がある・・・とはいっても隠しておくのは、何だか悪いことをしているような気持ちになる。

LGBTは個人が抱えていることなので、周囲に明かすことが義務ではありません。それでも本来なら自分はLGBTなのだと明かすべき。そんな気持ちを感じる人が少なくないのです。

このようにLGBTの人は好きな人ができた瞬間に、さまざまなことを思います。人それぞれに違った思いを抱えることを知ることで、LGBTに対する理解をより深めることにつながっていくでしょう。

好きな人ができた後の行動は主に3パターン

好きな人ができた後のLGBTの人の行動は、主に3パターンに分かれます。それぞれにメリット・デメリットが存在するためこれが正解といったことはありませんが、迷った際の参考になるかもしれません。

LGBTであることを隠す

多くの人に見られるパターンが、自分がLGBTであるという事実を周囲に隠すことです。この場合、好きな人に告白するといった行動を取ることもありません。

現代の社会において自分がLGBTだと明かすのはかなりリスクが高く、好きな人に告白しても受け入れてもらえるとは限りません。そのため好きな人ができても具体的な行動に移さず、周囲に隠し続ける人が少なくないのです。

周囲に相談する

家族・親戚・友人など、信頼できる人に好きな人ができたことや自分がLGBTであることを明かす人も少なくありません。自分1人で事実を抱え込むのは難しい・悩みを相談して分かって欲しい。

そんな気持ちから周囲に自分がLGBTであることを明かすのです。ただ周囲に明かしたからと言って、必ずしも好きな人に告白するとは限りません。

相手に自分の気持ちを告白しても無駄だと、告白をあきらめてしまう人も多い現実があります。

明かすことも隠すこともしない

自分がLGBTであることを明かすことも隠すこともせず、自然体のまま生きていく人もいます。あえて何も選ばない。そんな生き方もあるのでしょう。

何も選ばない選択をする人は、周囲が聞いてくることがあればあっさりと自分がLGBTだと明かす傾向があります。どんな色にも染まらない自然体の生き方に、憧れを抱く人も少なくないのではないでしょうか。

LGBTをひとくくりにするのは危険

LGBTはみんなこんな考えを持っている。こんな行動を取るといったように、ひとくくりにとらえるのは危険です。それぞれに異なる感情を持ち、行動の選び方も異なります。

LGBTはみんな同じといった考えを持っていると、個人を尊重する気持ちが薄れていくことにつながるかもしれません。

相手を1人の人間と考えることで、真の理解へとつながっていくのではないでしょうか。