「自分が同性愛者であることを親に伝えたい」
「同性の恋人を紹介したい」
そんな気持ちを感じていませんか。親にカミングアウトする際には、さまざまな想定をしておく必要があります。準備をせずにカミングアウトを行ってしまうと、思ったような結果にならないリスクが考えられるでしょう。
親にカミングアウトする際には何を考えれば良いのか?どんな準備をすれば良いのか?悩める2人のために、分かりやすく解説します。
本当にカミングアウトするべきか話し合いを
同性カップルが親にカミングアウトする際は、彼・彼女との話し合いを徹底して行っていきましょう。
同性カップルがカミングアウトするということは、自分だけではなく彼・彼女が同性愛者であることも知られてしまうということです。
あなたが親に同性愛者であることを知って欲しいと考えていても、相手も同じ思いとは限りません。あなたに合わせてカミングアウトを了承していても、本音では誰にも知られたくないと思っている可能性があります。
彼・彼女が親へのカミングアウトについて納得していなかった場合、後に2人の間でトラブルが発生する恐れが考えられるでしょう。結論を急がず、長い時間をかけて2人で話し合うことをおすすめします。
同性カップルの将来について知識を深める
同性カップルが親にカミングアウトをする場合、自分たちの人生にどんな影響が出るのかを知っておくことが大切です。親にカミングアウトする前と後とでは、2人の気持ちにどんな違いが出てくるのか?
周囲の反応はどう変わっていくのか?を知ることで、自分たちの状況を客観視することにつながります。
ブログやSNSを参考に、自分たちの将来について考えておきましょう。
親の状況をリサーチする
次に大切になるのが、親の状況をリサーチすることです。親の体調が悪いときや家が大変な状況にあるときにカミングアウトすると、強いストレスを与えることになるかもしれません。
カミングアウトは、なるべく親が健康で安定している状態のときを狙って行うようにしましょう。心と身体に余裕があるときのほうが、受け入れてくれる可能性が高くなります。
カミングアウトの練習をする
親に対するカミングアウトをすぐに実行するのではなく、練習してから行うようにしましょう。いきなり本番に挑んでしまうと、うまく説明ができなかったり誤解を招いたりしてしまうかもしれません。
練習する際は、第三者にも参加してもらうのがおすすめです。第三者に見てもらうことで自分を客観視でき、スムーズに説明ができるようになります。
親から拒絶される可能性について考えておく
子供が同性愛者であることを、受け入れられない親も中にはいます。そのためカミングアウトによって、親から拒絶される可能性が考えられるでしょう。
親からの拒絶があった場合、あなたの人生に大きな影響が出る恐れが考えられます。
たとえばあなたがまだ学生なら、親が学費を払ってくれなくなる場合があります。実家住まいなら、家に居づらくなるかもしれません。または親子の縁を完全に切られ、家族と二度と会えなくなる恐れもあります。
親にカミングアウトする場合は、最悪のケースも想定しておくことが大切です。
親にカミングアウトするメリット・デメリット
親に対するカミングアウトには、メリットとデメリットが存在します。メリットとデメリットを比べ、自分にとってどちらの選択が合っているのかを考えていきましょう。
親にカミングアウトするメリット
親にカミングアウトすることによって、親に隠し事をしている罪悪感から解放されます。恋人を連れた実家への帰省もしやすくなり、行動範囲が広がることでしょう。また恋人と結婚式を挙げる際に、親を呼べるようになるかもしれません。
(日本では同性婚が認められていませんが、結婚式を挙げるのは本人たちの自由です)
親にカミングアウトするデメリット
親からの拒絶によって、心身共に傷つく未来が待っている可能性があります。親からのひどい言葉によってトラウマを抱えたり、自分だけではなく恋人も傷つくことになったりする恐れが考えられるでしょう。
親の性格によっては、子供が同性愛者だと親戚や地元の友人に話してしまうかもしれません。地元に帰りづらくなり、結果的に故郷を失う可能性も覚悟する必要があります。
親へのカミングアウトによって、必ずしも幸せになれるとは限りません。親にカミングアウトしなくても、幸せに生きている同性カップルはいます。
カミングアウトする・しない。どちらの選択が自分たちに合っているのか、今一度考えることが重要です。
【まとめ】親の答えを忍耐強く待つことが大切
多くの親は子供が同性愛者であることを想定していないため、カミングアウトするとほとんどのケースにおいて戸惑いを見せます。すぐに答えを出せない親も多く、受け入れるのか?受け入れないのか?
迷ってしまうケースが少なくありません。親の答えをせかしてしまうと、後に大きなトラブルに発展する可能性があります。待ちの姿勢を意識し、忍耐強く答えを待つようにしましょう。